じぶんロードマップ

Step5セカンドキャリアの
練習を継続するコツ
”振返り”
内省を習慣にする

「内省」の時間を持つことで、成長が加速する

ここまで、キャリアの棚卸を経て、コンフォートゾーンを一歩飛び出し、セカンドキャリアの練習を始めたら、「学びがご自身の糧になる」まで、あと一歩です。
練習での取組みを振返り、「内省」の時間を作りましょう。

 

内省が自己成長を促す

「内省(Reflection)」の定義は様々ですが、共通する要素として、

  • 自らの内面の変化を扱うこと
  • 俯瞰して眺めたり、観察すること が挙げられます。

 

内省が自己の成長やリーダーシップへポジティブな影響をもたらすことは、広く経営学・心理学・教育学・哲学などで取り上げられてきました。
Reflectionの語源はラテン語で、re(もとへ)+flect(曲げる)を意味し、光や熱の反射・音の反響を指して使われていたそうです。
単に振り返るだけでなく、内省を通じて、新たな気づきを得たり、新たな繋がりや関わりが生まれることをイメージさせるような語源ですね。

経験学習サイクルを意識しよう

内省も含めて、経験が学びと成長に繋がるプロセスをモデル化した代表例として、アメリカの教育学者であるデイビット・A・コルブが提唱した「経験学習サイクル」があります。
このモデルの最大の意義は、

  • 学習は結果ではなくプロセスであること
  • 全ての学習は、学び直され、アップデートしていく という考え方が含まれていることです。

 

経験学習サイクルでは、以下の4ステップを経て、人は「経験」から、自分にとって有益な「概念やルール」を導き出すことにより、「学び」そして「行動」に変わっていくと説明され、今日ではその有効性が世界中で検証されています。

  1. 1.経験する
  2. 2.内省
  3. 3.概念化(自分なりの価値観やルールを導き出す)
  4. 4.実践(3を基に、行動・実践を重ねる)

 

セカンドキャリアの練習をしたら、内省に時間を割くことで、自分なりの学びが概念化され、いつでも取り出せる”引き出し”になっていきます。それにより、行動として発揮する機会が増え、学びが更に定着していくのです。

やってみた!実践例

① 既にやっている習慣に、プラスオンする

  • 毎朝、ランニングの時間の前に、準備運動をしながら、前の日の自分を思い出すようにしています
  • 午後の珈琲を入れたタイミングで、専用のノートを開いて書き込んでいます

 

② 仲間や専門家の力を借りる

  • 忙しいと後回しにするのは分かっていたので、勉強会を月1回やることにして、一緒にセミナーに参加した同期3人で始めました。
  • キャリアコーチングを最初に6ヶ月間申込、定期的に時間を作るようにしました。コーチとの関係が出来て、以前より自分のクセや気がかりを掴み、次はこれをやってみよう、と行動に繋げられるようになってきました。

内省を習慣にするコツ

脳は変化を嫌い、ルーティンを好むことは、Step1でご紹介しました。
この習性を利用し、あれこれ考える前に、さっさと習慣化してしまうと、長続きし、経験学習サイクルが日常的に回っていきます。

 

習慣化のコツ

  • 既にある習慣に加える
  • 予定を先入れする
  • 1人でやらない、仲間とやる

 

朝起きたら珈琲を入れる、新聞を読むなど、「何も考えずにやっている」習慣があります。毎日、無意識でやっている習慣に繋げて、プラスオンしましょう。

 

例えば、毎朝のニュースチェックに続けて、前日を振り返る。毎週のジムの前に、1週間を思い出す。といったように、数年続けて、当たり前にやっている習慣を探してみてください。
おすすめは、ツールやガジェットを購入し、「いつもの習慣」をやる時に、内省することも、自然に思い出せる状態にしておくこと。
例えばジム道具に、内省記録用のお気に入りのノートを入れておく、カレンダーを設定してその時間に通知されるようにしておく、など、ちょっとしたことで構いません。想起するきっかけや仕掛けをセットしてみてください。

 

更に、予定を先に決めて、確保してしまうこと。1人でやらずに、誰かとやることで、習慣化の確度が上がります。1人だと「まぁいいか」となってしまうことも、仲間が予定していると「負けていられない」「断るのも悪い」と、やらない選択をするハードルが上がります。

 

続けることでの効果は抜群。全く走れなかった人が、マラソン完走するようなもの。毎日の積み重ねは、必ず糧になります。半年先、1年先の予定まで予定を決めて、迷いなく、自然に内省を採り入れている状態を目指しましょう。

やってみよう!ミニワーク「あなたを止める、ブレーキワード」

1.以下のワードの中から、あなたが何かをする時に、アクションが止まる、ブレーキとなる言葉を選び、〇をつけましょう。

 

 

2.あなたの最近の活動の中で、ブレーキが発動したことを思い浮かべてください。以下について、考えてみましょう。

  • ブレーキが発動した時、どんな気持ちでしたか?
  • そこから見えてくる、自分が大切にしている価値観は何でしょうか?

 

どんな気づきがあったでしょうか?ブレーキには、必ずパターンがあります。見つけてみましょう。