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政治学者、PTA会長になる

2023.07.11

越境学習(自分にとってのホームとアウェイを行き来することによる学び)にPTA会長はいかが?

大学で政治学を教える岡田憲治さんが、ミスを追及されるばかりのオペレーションに苛まれ、前例主義に囚われているPTAに飛び込み改革に取組んだ記録。
その行動原則は「僕たちは不安でなく喜びを求めて、自分たちのアイデアでやっていこう」。その最終結果は、「やりたい」と思ってここにいる人と一緒にいるだけなのに、どうして心が軽くなるのだろう、またどうしてこんなに幸福なんだろう。この幸せな最終結果にたどり着くまでの紆余曲折に、越境学習で学ぶポイントが一杯。例えばPTAポイント制度。各PTAの仕事にポイントが割振られ6年間で12ポイントを集めることが暗黙の義務とされている。著者が最も止めたかった制度の一つ(PTAは任意団体なのになぜ半ば強制的な義務?)。周りへの傾聴を通して、問題はポイント制度だけにあるのではなく、それを上手く活用できない参加者の意識にもあり、その意識改善への働きかけによりポイント制度は継続に。
本書はPTAの活動を通じての学びだけれど、ミスを追及されるばかりのオペレーションに苛まれた、前例主義に囚われている組織を改革したい人にも大きな学びのポイントがある。

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