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値決めの教科書 勘と経験に頼らないプライシングの新常識

2023.12.15

目から鱗、新時代の商品価格の決め方。

学生時代にプライシング(値決め)をテーマにプライシングスタジオ株式会社を起業した高橋 嘉尋さんの著書。1991年にバブル経済が崩壊し2008年にはリーマンショックが世界経済を襲い、2011年には東日本大震災と続く中、企業は過度の価格競争に直面しました。
しかし今、コロナによる販売数量の減退、原料価格の高騰などの要因により、プライシングの技法での適正な価格への改善の重要性が高まっている。本著書はそのプライシングの技法の概要を素人にも分かり易く記載しています。また単なる技法の解説に留まることなく、プライシングは事業や製品がどうありたいか(ストーリ)の反映との考えの基、プライシングの意義にについて説明されています。製品を大量に製造しコスト削減に励みより安く売る、値上げは悪というビジネスモデルの時代から、必要な人に、必要な量を、適正な価格に届ける、ひいては地球やその地球に暮らす人類にも優しい(心地よい)ビジネスモデルの時代への変遷を予感させる一冊。

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「値決めは経営」というのは、京セラ創業者の稲盛和夫氏が値決めの大切さを説いた有名な経営訓ですが、企業の現場では、勘と経験を頼りに決めてしまうことがほとんど。